「医療保険って必要なのかな…」
「みんな口を揃えて勧めてくるけど…」
「医療保険が必要か不必要か知りたい!」
この記事では、あなたのそんな疑問を解消します。
Contents
医療保険とは何か

医療保険とは、病気や怪我などをした場合に治療費や手術費としてお金が出る金融商品です。
会社の上司や両親、保険のセールスレディーからこう言われた経験はありませんか?
私も実際に、会社の上司から「保険屋を紹介してあげるから入っておきなさい」と促され保険に加入した苦い経験があります。
社会人になりたての頃は右も左も分かりませんから、まんまと騙されてしまったというわけですね。
この記事では、医療保険がほとんどの人に不要である理由を詳しく解説していきます。
医療保険は不要である

この章では、医療保険が不要である理由について詳しく見ていきます。
医療保険は本当に安心を買える?
払えないのであれば「安心」のために医療保険に入りましょう!
日本は大変恵まれた国ですから
保険屋さんはことあるごとに「安心」という言葉を用います。
もちろん「病気」や「怪我」などの突発的な事象が起こった際にお金が出るという意味では安心でしょう。
しかし、その安心とは「お金の安心」であり、病気が治ることを保証された安心ではないことに注意しなければなりません。
医療保険で買える安心は「お金の安心」であり「病気が治る保証」ではない
あなたが本当に欲しい安心は「お金の安心」ですか?
安心のお値段は妥当ですか?
保険という商品は、どこまで行っても「金融商品」です。 つまり、売る側に必ず儲けが発生しないと成り立たない仕組みとなっています。(共済は除く)
その儲けの源泉は私たちの、「掛け金」ですから、ある意味「保険屋さん」の給料や、店舗の維持費用、広告費なども実質私たち消費者が負担しているようなものです。
純保険料:保険金の支払いに当てられるもの
付加保険料:保険会社従業員の給与等に当てられるもの
一部のネット保険会社を除き、この「純保険料」と「付加保険料」は公開されていません。
したがって、消費者は「保険料が妥当なのか」という判断をつけることができません。
一等地に巨大なビルが立っていることを考えれば答えは出そうですね笑
日本には3つの素晴らしい保障がある
日本には、民間の医療保険に入らずとも素晴らしい保障が3つ与えられています。
健康保険
高額療養費制度
傷病手当金
これら3つの保障があるからこそ筆者は「医療保険はほとんど不要」と主張しています。
順番に解説していきます。
健康保険
日本では、「国民皆保険制度」というものがあり、原則として全ての国民は「健康保険」に入るものとされています。
健康保険は、2種類あり以下の通りです。
健康保険:会社員や事業者が加入する保険
国民健康保険:健康保険や公的医療保険に加入していない方が入る保険
この健康保険に加入することにより得られるメリットで1番大きいのは
窓口での負担額が10割から1割もしくは3割負担になる
という点にあります。
この制度のおかげで、例えば1万円の医療を受けたとしても自己負担が3,000円程度に軽減されるわけですね。
高額医療費制度の存在
「高額医療費制度」というものを聞いたことがあるでしょうか。
この制度は、万が一多額の医療費がかかる病気になったとしても、
保険適用の治療であればある一定額以上の支払いは国が行うよ
というものです。
その月に医療費が100万かかるとしても、全額を払う必要がなく国が払ってくれるのです。
自己負担費用の計算方法は以下の通り(年収が上がるほど支払いも増えます)
条件:
- 年収が約370万円〜約770万円の方の場合
- 医療費が単月で50万円かかった
自己負担額は、
80,100円+(医療費500,000円-267,000円)×1%=82,430円となります。
赤文字部分が年収によって変化する部分です。
このように、「健康保険もしくは国民健康保険」に加入している方は、高額の医療費がかかったとしても自己負担額はかなり少ないことがわかります。
健康保険や国民健康保険に加入していない人はこの制度が使えない
先進医療は対象外
月をまたいだ治療の場合は計算がやや面倒
傷病手当金の存在
実はこんな心配に対してもちゃんと保障があるんです。
「傷病手当金」
これがその保障の名前です。
傷病手当金とは:病気や怪我などにより働けなくなってしまった場合、最大1年半まで給料の3分の2程度がもらえる制度
健康保険加入者(サラリーマンや公務員)のみ使える制度である
国民健康保険加入者(自営業者など)は使えない
先進医療はどう考えるべき?
でも先進医療はどう説明するの? 保険対象外だから自費よね?
健康保険や国民健康保険で対応できないんだから「医療保険はいるんじゃない?」
「先進医療を受けた場合高額の治療費がかかります!」
「貯金で払うのは大変ですよ!保険で備えましょう」
これらは医療保険を売る際の「セールストーク」としてよく用いられるものです。
もちろん、「嘘を言っている」というよりかは「事実を全部言ってない」という表現になります。
先進医療を考える上で重要なポイントは以下の2つ
- 先進医療は全てが高額なわけではない
- 先進医療を受ける人はそもそもかなり少ない
①先進医療は全てが高額なわけではない
先進医療=高額であるというイメージをあなたは持っていませんか?
確かに「がん治療」に用いられる「重粒子線治療」は300万円ほどと、とても高いです。
しかし、もっと視野を広げて見てみると意外と安いものもあります。
例えば歯科治療である「バイオ・リジェネレーション法」というものであれば、費用は10万円以下です。
その他にも10万円を下回る金額の先進医療がいくつもあります。
②先進医療は受ける人がそもそもかなり少ない
先進医療はそもそも受ける人が少ないということを知っていますか?
例として「がん治療」である「重粒子線治療」を見てみましょう。
2016年のデータですが、新規に「がん」と診断された人の数は995,131例だそうです。(厚生労働省統計)
同2016年に「重粒子線治療」をされた方の人数は1,787例だそうです。(厚生労働省発表)
これを単純に計算すると、
1,787例÷995,131例=0.001% となります。
(がんになる確率についてはこちらの記事で解説しています。)
それではまとめにいきましょう。
医療保険には入るべきか?【まとめ】

以下の理由から医療保険はほとんど不要と言えます。
保障するものではない
医療保険は「お金の安心」を買えるだけで「病気が治るという安心」を私たちが負担している
保険料には「純保険料と付加保険料」があり、保険会社従業員の給料はほとんどのリスクには対策できている
日本には「健康保険」「高額療養費制度」「傷病手当金」があるので間違いで そもそも利用する人も少ない
「先進医療=高額」は
保険は結局のところ「ギャンブル」です。
自分が病気になるかならないか、それにかけるものです。
どちらがお得かはいうまでもないでしょう(おっきなビルを想像してくださいその原資はどこですか?)
例外として、「貯金が0円に近い世帯」や「自営業者」の方は「やむ終えず保険で備える」という選択が必要になるかもしれません。
この記事が何か参考になれば幸いです。
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